十日戎

 いつも全国ニュースなどで「商売繁盛、笹持って来い」という掛け声を聞いていたが、大阪に住んで三年目で初めて今宮戎神社に行く。
 南海本線今宮戎駅を降りると既に縁日の出店がずらっと。わたあめの500円とお面の800円という価格に驚愕。途中では熊手を売る出店が多い。しかし、神社の入口で僧侶が托鉢しているのはいかがなものなのか。確かに実入りは良さそうだが。
 よく見ると皆さん去年の枯れた笹を持ってきていて、それを境内の巨大な函に入れている。古いものはこうやって処分するようだ。社では新しい笹を配っており、善男善女がそれを争ってもらっている。どうするのかと見ていたら、お姉さんからその笹にお札や宝物をつけてもらっている。金額を見ると1つ1000円から1500円くらいはしており、4つもつけると樋口一葉が飛んで行く。
 笹については私は商売してないし要らないやあと思いおみくじを引く。大きなコンガのような筒の中にサイコロの化け物のような立方体が入っていて、それに番号が書いてある。引いた数字は19番。「4」と「9」が付くのはいい運ではないと聞いたことがあったが、案の定見事に「凶」。願い事・・・かないません、恋愛・・・成就しません、待ち人・・・来ません等の御託宣でまるでダメ。困ったものだ。帰りに福飴を買って帰る。